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学校行事

2019年度 高校1年生<夏季林間学級>リポート

2019/08/28

1日目  富岡製糸場→群馬県立自然史博物館→鬼押出し園→一心荘(天文講座)

8月5日(月)、第1学年の夏季林間学級が始まりました。天候に恵まれ、晴れやかな気持ちでの出発になりましたが、到着した群馬県富岡市は気温30℃を超えていました。

最初の見学場所である富岡製糸場は1872年に日本で最初に設立された官営模範工場です。富国強兵・殖産興業の方針の下、産業や科学技術の近代化を進めていた明治政府は、生糸の増産と輸出に力を入れましたが、これは生糸が当時の日本の外貨獲得の旗頭であったということです。ただし、当時の国産生糸の品質は決して高くなく、品質改善と生産性向上に向けて、技術指導者を育成するために富岡製糸場が作られました。

日本の近代化、絹産業の技術革新に大きく貢献した工場として、敷地を含む全体が国の史跡に、初期の建造物群が国宝および重要文化財に指定されています。また、2014年には世界文化遺産にも登録されました。

見学時には学級ごとにガイドさんがつき、生糸を作る工程や工場の成り立ち、建物の構造などの説明を受けて、生徒にとっては日本の近代化の歴史を学ぶよい機会になりました。実際に糸を縒る様子を見ることはできませんでしたが、当時の最新鋭の技術が詰まった機械の並ぶ工場内に、生徒たちも興味津々の様子でした。

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昼食後は群馬県立自然史博物館を訪れました。こちらでは、地球の誕生から、無脊椎動物、恐竜、哺乳類、人類、植物、火山など、幅広い自然の歴史が展示されています。「群馬の自然と環境」コーナーでは緑豊かな群馬の自然を館内に再現しており、群馬の自然を標高別や地域に分けて、それぞれに特徴的な動植物を展示しています。このあと訪れる鬼押出し園や湯ノ丸山(2日目に登山予定)で、実際に見られそうな植物も多数展示されていました。火山灰など小さなものを顕微鏡で見られたり、鳥の鳴き声を聞くことができたりと、東京の街で自然に親しむ機会の少ない生徒たちが、自然や生物に興味を持つ良い機会になったと思います。

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この日最後に訪れたのは鬼押出し園です。鬼押出し園は標高約1300メートルのところにあります。訪れた時間が16時頃だったこともあり、避暑地らしい涼しさを感じることもできました。

鬼押出しとは、天明3(1783)年の浅間山の大噴火により噴出した溶岩の流れが固まったものです。浅間山北麓にかけて南北約5キロメートル、東西1~2キロメートルにわたってでこぼことした岩が重なっており、世界の奇勝の一つに数えられています。特に、溶岩樹形群は特別天然記念物に指定されています。

近年大規模な自然災害が多発していますが、自然の恐ろしさを感じるとともに、岩山の間に繁る苔や様ざまな高山植物から、生命の力強さを感じることができました。また、自然史博物館で展示されていた「ヒカリゴケ」も見られました。

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一心荘に到着し、夕食をすませた後、天文講座が行われました。残念ながら曇り空で、実際に望遠鏡を使っての観測はできませんでしたが、生徒たちは夏の星座や望遠鏡の仕組みについて学びを深めました。駿台学園が所有する北軽井沢駿台天文台の75cm経緯儀式反射望遠鏡を間近に見て、天体への興味が深まったことと思います。

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夜こそ曇ってしまいましたが、初日は天気が崩れることもなく、無事に全行程を終えることができました。2日目は2班に分かれて、湯の丸山登山と農業体験を行います。

 

2日目 夏季林間学級2日目 湯ノ丸山登山・海野観光農園

8月6日(火)、林間学級の2日目は、朝から晴れ、最高気温は35℃に達しました。本日は2班に分かれて、湯ノ丸山登山・海野観光農園での農業体験を行いました。

湯ノ丸山の標高は2,101メートルで、群馬県嬬恋村と長野県東御市・上田市の3つの自治体の境にあります。烏帽子火山群に属する溶岩円頂丘で、輝石安山岩という火山岩から成ります。ふもと付近の道は緑豊かで歩きやすいものの、頂上に近づくにつれ岩が増え、足元が不安定な場所が多くありました。しかし、学級の枠を超えてお互いに気を遣いあったり声を掛けあったりしながら、大きなけがをすることなく登頂することができました。

山頂に着いた際には、浅間山をはじめとする北信の山々が眺望でき、生徒たちも林間学校ならではの達成感を味わったことと思います。

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海野観光農園では、キャベツの収穫を体験しました。まずは食べてみようということで、穫れたてのキャベツを試食。生徒たちからは「味が濃い」「みずみずしさが全然違う」といった声が上がりました。

さて、おいしいキャベツを味わったあとはいよいよ収穫体験です。海野さんのお手本を見た後、各々が挑戦です。キャベツの収穫は、可食部の根元に包丁を入れて切り取るという作業で、一見簡単そうですが、包丁を入れる角度が良くないとなかなか上手くいきません。生徒同士、ああしたらいいんじゃないか、こうしたらいいんじゃないかと言い合いながら、なんとか収穫していました。

トマトの収穫も体験する予定でしたが、ビニールハウス内が高温になっていたため、今回は残念ながら中止委。しかし、海野さんのご厚意で、別途収穫してあったトマトを食べることができました。「こんなにトマトをもっと食べたいと思ったのは初めて」と感動している生徒もいました。やはり野菜は鮮度が一番です。農園では、普段はできない貴重な経験をしました。

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今日は前日と比べて、非常に活動的な日程でした。一次大雨が降りましたが運良く移動中で、活動時は晴れあがり、無事にすべての行程を終えることができました。明日3日目は、長野県の上田城・松代大本営・真田宝物館を見学したのち、六文銭巡りをする予定です。

 

夏季林間学級3日目 上田城→松代大本営→真田宝物庫・六文銭巡り

8月7日(水)、林間学級3日目も朝から晴れていました。本日の見学場所は長野県の上田城、松代大本営、真田宝物庫です。上田城に着いた時点で、気温は31℃でした。

上田城は、本能寺の変の翌年の1583(天正11)年、真田昌幸によって築かれた平城で、上田盆地のほぼ中央に位置しています。堀と土塁で囲まれ、虎口(出入口)に石垣を使った簡素な城ですが、第一次・第二次上田合戦では徳川の大軍をごく少数の軍勢で撃退しました。二度の実戦経験を持ち、これほどの輝かしい戦果をあげた城は全国でもそうはありません。

関ヶ原の合戦後に上田城は破戒され、当時の姿が今に残るわけではありませんが、昭和・平成に城の一部が修復復元され、現在の姿に至っています。

特に、真田の戦術が凝らされた東虎口櫓門は上田城で一番の見どころです。外から見るだけではなく、櫓の中を見学することもできます。櫓の中に入ると、外側からからは分かりにくかった矢狭間(やざま)・鉄砲狭間(てっぽうざま)を確認でき、敵襲時にここから応戦したことを容易に想像することができました。

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昼食後には、松代大本営を見学しました。アジア太平洋戦争末期に「本土決戦」を視野に入れた日本は、軍の最高統帥機関である大本営やその他の政府機関の地方移転を計画し、1944年11月11日に松代大本営の建設が開始されました。

松代大本営の中で最大の象山地下壕は東西に20本の本坑を掘り、これを5本の連絡校で結んでいます。12時間労働の昼夜二交替制の突貫工事で進められ、多い日には1日1万人がかりだされました。工事に際し、当時日本の植民地であった朝鮮半島の労働者も1万人以上いたそうです。しかし1945年8月15日に日本の無条件降伏が国民に伝えられると、翌日には工事の全てが中止になり、松代大本営は幻となりました。

現在も地下壕には、岩盤を削った跡や突き刺さったままの掘削道具、朝鮮人労働者が作業中に残した落書きなどが残り、戦争とは何のか私たちに問いかけてきます。見学開始直後は地下壕という初めて入る空間に生徒たちも落ち着かない様子でしたが、ガイドさんの説明を聞いていくうちに、それぞれに思うところがあったようです。教科書だけでは理解できない、戦争当時の空気の一端を感じ取れたことと思います。

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最後は真田宝物館見学です。真田宝物館は真田家十二代当主・幸治氏から1966年に譲られた武具、調度品、書画、文書などの大名道具を収蔵・展示する博物館です。国の重要文化財に指定されている刀剣や具足のほか、武田信玄・豊臣秀吉・石田三成・徳川家康らの書状など、貴重な資料はおよそ5万点におよびます。自由に甲冑や着物を着られる体験コーナーもあり、生徒たちも思い思いに楽しんでいました。

宝物館見学後には六文銭巡りもしました。真田家の家紋六文銭になぞらえた六文銭シールを、各店の土産と交換してもらいながら町内を巡ります。各班でルートを考えて歩き回り、地元の方との交流の機会にもなりました。

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本日は歴史の地を巡る行程でした。生徒たちは楽しむ部分は楽しみながらも、気を引き締めながら歴史について学べたと思います。

 

夏季林間学級4日目 白糸の滝→旧軽井沢散策

8月8日(木)林間学級4日目、最終日です。前日の夜22:00すぎ、浅間山の噴火がありましたが、現地では噴煙等も視認できず、ニュースで噴火があったことを知ったという状態でした。気象庁の発表等も考慮の上、行程を完全にとりやめるのではなく、予定していたサイクリングを雨天時の日程に変更することにしました。天気は晴れ、本日も気温は30℃超えです。

最初に行ったのは白糸の滝。この滝は落差わずか3メートルですが、幅が70メートルあって軽井沢の名瀑として知られます。黒い岩壁の割れ目から、地下水が無数の白糸のように流れ落ち、その様子から「白糸の滝」と名付けられました。滝から流れ落ちる水は、最終的には日本一長い信濃川に合流します。滝が湾曲しているため、流れ出る水に直接触れる場所もありました。生徒たちもお互いに写真を撮ったり、水の冷たさを感じたりと思い思いに楽しんでいるようでした。林間学級中は毎日30度を超える暑さでしたが、白糸の滝周辺は半袖では上着が欲しくなる涼しさでした。

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白糸の滝見学後は、班別行動で旧軽井沢の散策です。旧軽井沢は、かつて中山道の軽井沢宿があったところで、軽井沢駅のある新道地区の北に位置しています。かつては宿場町として栄えましたが、交通網の発達と鉄道の開設に伴い、宿場町としての役割を終えました。その後1880年代半ば、カナダ人宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーがたまたま訪れた軽井沢が気に入り別荘を設けて以来、多くの外国人や著名人の別荘地として有名になりました。

旧軽井沢のメインストリートである旧軽井沢銀座には、軽井沢の歴史や文化を感じさせる古風な風景が散見されます。生徒たちはそんな歴史に思いをはせつつも、各々昼食をとったり土産を買ったり、友人と過ごす時間を楽しんでいました。

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13:00過ぎに旧軽井沢を出発し、渋滞に巻き込まれることもなく予定通りに東京に到着。同級生との3泊4日もあっという間に終わり、生徒たちは明日から再びそれぞれの夏季休業に戻ります。この4日間で経験したことが、今後の高校生活に生かされることを期待しています。

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