2022/12/03
2日目 松江→出雲→広島
11月30日(水)、2日目はときおり小雨が降る中でのスタート、日本海側の冬を思わせる寒さでした。最初の見学地は現存天守十二城の一つで国宝の松江城です。城を見るのは初めてだという生徒が多く、城内の階段が狭くて急であることに驚いていました。天守最上階からは宍道湖や松江市の美しい風景を一望できました。
次は、小泉八雲記念館と八雲旧居へ徒歩で向かいました。密を避けるため2グループに分かれ、順序を入れ替えての見学です。地元ではヘルン先生と今なお慕われる小泉八雲(西洋名ラフカディオ・ハーン)は1890年4月に来日し、その年の8月から1年3か月松江に住み、旧制松江中学校で教鞭をとりました。小泉八雲記念館では、八雲の曾孫の小泉凡先生の講話を聞き、世界各地を巡り偏見を持たなかった八雲の「開かれた精神(オープン・マインド)」が現在世界で再評価されていることを学びました。その後、数多くの八雲ゆかりの品々を見ました。
隣接する八雲旧居は、八雲の借家であった元武家屋敷です。三方を庭に囲まれたこの家が八雲は非常に気に入っていたようです。また、16歳の時事故で左目を失明し右目の視力も弱かった八雲は、本や書類をなるべく目に近づけてみられるように特製の丈の高い机と椅子を使っていました。旧居にはこの特別な机と椅子のレプリカが置かれていました。生徒は小泉凡先生や校長先生から聞いた話をもとにワークシートに取り組んでいました。その後は、八雲のお気に入りの場所であった月照寺を訪れ、八雲の作品にも登場する大きな亀の石像を見学し、バスの中で昼食をとりつつ出雲大社へと移動しました。
出雲大社では権宮司の千家先生が生徒を迎えてくださいました。その後、大社の方の説明をききながら見学をしました。近年発見された鎌倉時代の大きな宇豆柱等から、かつて出雲大社の本殿は高さが48メートルもあった可能性が高いことが推測されています。生徒たちは宝物殿に飾られている柱の実物を見てその大きさに圧倒されていました。
その後は徒歩で古代出雲歴史博物館へ移動しました。大量に出土した青銅器(特に銅剣)とそのレプリカに注目する生徒が多かったようです。レプリカから製作当時は金色に輝いていたことが分かります。出雲という地が日本古代史に占める重要性を学びました。
その後、島根県をあとにして南に向かい、予定時刻に広島市に到着し、夕食は班別で広島風お好み焼きを食べました。食後は、年末恒例のイルミネーションで飾られた平和大通りへ。盛りだくさんの日程がようやく終了しました。
ここまで大きな怪我や病気などもなく無事に過ごしてきました。明日はこれまで以上に気を引き締めて見学してほしいと思います。