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学校行事

国外修学旅行 6日目 パリ+ヴェルサイユ

2019/03/09

3月7日(木)

本日はパリ見学2日目です。夜の遅い日が続いたためか、朝は多少慌てて準備をする生徒も見られました。体調が今ひとつという生徒も一人二人いるようです。国外修学旅行も実質あと二日。気を緩めることなく、最後まで体調を整えていきたいところです。

本日最初の見学場所は、オルセー美術館です。かつてオルレアン行きの鉄道の駅舎が美術館に改装されています。昨日のルーヴルが19世紀前半までの絵画や彫刻を展示しているのに対し、オルセーは19世紀の、それも世紀後半の印象派に属するとされる作品を多く展示してます。印象派は浮世絵などの影響も強く受けているためか日本人には人気があり、オルセーにも多数の日本人見学者が来ていました。

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昨日同様、2班に分かれてイセキさんとタカツナさんの説明を聞きながら見学。オルセーで最初に見たのは、ミレーなどの印象派の先駆的画家の作品です。ミレーの作品は日本の美術館にもいつくかありますが、「落ち穂拾い」や「晩鐘」を目当てにオルセーに来る日本人は少なくありません。ミレーの後は、昨日ルーヴルで見たアングルの1850年以降の作品を見学。そしてその次がいよいよマネの登場で、このあたりから印象派ということになります。マネでは、「オランピア」や数年前に日本にも来た「笛を吹く少年」、さらに日本の浮世絵が描きこまれている「エミール・ゾラの肖像」ほかを見学。最上階に上がってから見た「草上の昼食」を含め、当時としてはスキャンダラスな要素がふんだんな作品ですが、正統的・伝統的絵画の価値観に決別したマネがまさに近代絵画の創始者の一人であることを強く印象づけられました。

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印象派全盛期の作品を中心とした最上階に移動してからは、日本でもお馴染みの画家の超有名作品の連続です。モネのルーアン大聖堂の連作、ルノワールの女性像、セザンヌの静物画や「トランプをする人」、そしてキュビズムや現代絵画への橋渡しをした作品のほか、印象派の王道とも言えるピサロやシスレーの風景画など、ともかく日本の特別展にこのうちの2~3枚でも来ようものなら大騒ぎとなるような傑作の連続でした。

そして、再び階下に戻り最後に見たのは、ゴッホとゴーギャンの作品です。ゴッホではやはり強烈な眼光が印象的な自画像に圧倒された生徒が多かったかもしれません。そして、タヒチ移住後のゴーギャンの諸作品も、ゴッホに劣らず個性的で強烈であり、生徒には強い印象を与えました。そういえば、ピサロが生まれたのも、中2の秋季校外学習で取り上げるラフカディオ・ハーンが数年をすごしたのも、そしてゴーギャンが晩年を過ごしたのもカリブ海です。

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あっという間の2時間でしたが、今回ヴィーンとパリでワールドクラスの美術館を3カ所見学して、西洋美術のエッセンスを生徒たちは十分に吸収したことと思います。

オルセーを出た後は凱旋門へ。ベルリンでもブランデンブルグ門を見ていますが、ナポレオンがローマの凱旋門に対抗して建てたというこちらの方がやはり有名で、昨日のエッフェル塔に続いて、生徒もパリへきたという実感を強めたようです。壮大な凱旋門を建てさせたナポレオンのパワー(権力)も重ねて実感したことと思いますが、それと同時に、古代ローマ帝国が近代に至るまで権力者の規範であったころにも驚かされます。エンペラーとなったナポレオンですが、エンペラーの語の起源も古代ローマです。

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凱旋門の後は、約30分かけて続いての見学地ヴェルサイユ宮殿にバスで移動。宮殿のほぼ真ん前のレストランで昼食としていかにもフランスらしいキッシュを食べました。

ヴェルサイユはパリから約20kmの地に建設された世界一有名といっておそらくは間違いない宮殿です。当初はブルボン王朝ルイ13世の狩猟のための小さな館として何もない森の中に建設されました。しかし太陽王とも呼ばれるルイ14世の代にパリ市内のルーヴル宮殿(現美術館)に代わって王宮として大幅に増築されると、その後ルイ16世の代にフランス革命が起こるまで、ブルボン王朝の権力の象徴としての役目を果たしてきました。広大な敷地に整備されたフランス式庭園もさることながら、あまりに巨大な宮殿の内部の装飾にも生徒は圧倒され、中でも有名な「鏡の間」は特に強く印象づけられたようです。今回の訪問地ドイツとの関係で言えば、普仏戦争に勝ったドイツ皇帝ヴィルヘルム1世が戴冠式を行ったのも、第一次大戦に敗れたドイツがヴェルサイユ条約に署名したのも、この鏡の間です。そしてフランス史の観点からも、ルイ14世から16世までの栄華と革命のきっかけが深く関係するヴェルサイユは、国家の盛衰を身をもって理解できる場所であり、生徒は世界史を身近に感じたのではないでしょうか。

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そして本日最後の観光は、セーヌ川クルーズ(バトー・パリジャン)です。乗船場はエッフェル塔のまさに足下です。船が動き始めてすぐに雨が降り始めてしまい船内に待避を余儀なくされました、10分もするとおさまり、青空には虹が架かって、セーヌ川に架かる橋と美しい対をなしていました。オープンデッキに出ると、セーヌ川からはこれまで訪問したルーヴルやオルセー、ノートルダムをはじめ、パリの名所が次々と目に入ってきます。そして、セーヌをほぼ30分上り下りするうちに日は西に傾き、パリの町は刻々とその趣を変えていきました。美しい左右の背景に全員で写真を撮ったり、美しい景色に魅入ってみたり、橋を歩く人びとに手を振ったりと、明日の帰国を前に最高の思い出が作れたのではないでしょうか。そして、再び乗船場に近づくと、夕映えの中のエッフェル塔が見事でした。

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レストランでの夕食はエスカルゴと鴨のコンフィ。鴨のコンフィはこれまで食べたことのない生徒も少なくなかったようですが、どちらも美味しかったと大好評でした。食事の面でも体験を広げた国外の修学旅行でした。

修学旅行も残すところあと半日で、明日の昼にはパリを飛び立ちます。「帰りたくない」と言う生徒もいますが、であれば、高校卒業後に学生として今度は自分の足でパリを、あるいはヴィーンを歩いてほしいところです。

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