2018/03/05
国内修学旅行2日目の朝は濃霧のため目の前さえもあまり見えませんでした。最高気温は26度になり、昼には日差しが出て汗ばむ陽気で沖縄の暖かさを感じました。
宿泊先のホテルを8時30分に出発し、バスに乗り、沖縄県平和祈念公園に向かいました。
平和祈念公園では、クラスごとに平和祈念資料館、摩文仁の丘、平和の礎の3か所をバスガイドさんの案内をうけ、見学しました。
公園内の平和祈念資料館には、沖縄戦についての資料の展示があります。展示は「住民の視点で捉えた沖縄戦」をテーマにしています。映像資料は、沖縄戦を戦場で体験した人が話しているものです。映像資料に見入る生徒の姿も見受けられ、それを通して亡くなった方の無念や、戦争の残忍さを痛感していました。
摩文仁の丘は、沖縄戦終焉の地で戦没者慰霊塔や慰霊碑が立ち並ぶ場所です。牛島満最高司令官の自決の地です。丘の上に展望台があり、その手前に崖をおりていく道に小さな横穴があります。すぐ横は海という場所です。日本軍は本当に水際に追い詰められるまで戦ったのだということを体感しているようでした。
平和の礎は沖縄戦で亡くなられた国内外のすべての人々の名前が刻まれた刻銘碑です。礎は、沖縄の方言で「いしじ」と発音します。沖縄出身の方々の名前が刻銘されているところには、女性の名前も多くあり、沖縄が実際に戦場となり多くの一般人が亡くなっていることを痛感しました。平和の礎の横には綺麗な海があり、沖縄戦ではその海にまでもアメリカからの船が押し寄せてきたという話がガイドさんからありました。これを聞き、当時の風景をイメージしていた生徒もいたのではないかと思います。
その後、昼食をとり、バスで北上し、美ら海水族館に向かいました。水族館前のジンベエザメのモニュメントの前でクラスごとに集合写真を撮り、班ごとに分かれて水族館内を見学しました。館内では、沖縄周辺の海に生息する多様な海洋生物たちを観察することができました。特に、魚類最大のジンベイザメや、世界最大のエイの一種、ナンヨウマンタなどの迫力に生徒たちは圧倒されている様子でした。ダイナミックな動きを見せる生きた生物たちの姿のほか、ダイオウイカやメガマウスの標本など学術的にも価値の高い展示物が多く、生徒たちの知的好奇心をくすぐる良い刺激となったはずです。また、サンゴ礁やマングローブ、黒潮や深海など、生態系ごとに海洋生物の展示もされており、自然の海に近い状態での生物たちの姿を見ることができます。中でも、多様な生物の住処となっているサンゴ礁やマングローブは、その保全が課題となっており、生徒たちにとってその価値を肌で感じる貴重な経験になったと思います。