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学校行事

中2秋季校外学習リポート 1日目 東京→神戸→松江

2018/11/30

11月27日(火)、中2の秋季校外学習が始まりました。今年も、神戸→松江→出雲→広島→宮島→今治→松山とめぐるコースです。雨があがった東京駅からのぞみに乗った生徒たちは、最初の見学地神戸へ移動。新神戸駅に降り立つと、曇天ながら比較的暖かく、見学にはまずまずの天候です。

最初に向かったのは神戸の中華街。幕末に諸外国に開かれた港湾都市神戸には、明治以降多数の外国人が居住し横浜とならんで豊かな国際性を誇ります。中国(当時は清朝)の人たちをはじめ、多くの外国人居留者がいました。その神戸ならではの国際性をここで感じることが、中華街を訪れるねらいです。近年の中国経済の拡大に比例して神戸中華街も徐々に賑やかになり、観光客や修学旅行客もここ数年で激増中です。生徒はここで班別で小籠包や点心などの昼食をとりました。

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昼食を終え、12:15に人と防災未来センターに到着。阪神淡路大震災がおこったのは1995年のことで、生徒が生まれるはるか前のことです。このセンターには、あの震災の経験と教訓を継承し防災・減災の実現をしていくために、様ざまな資料や体験コーナーが用意されています。生徒たちも2011年の東日本大震災は体験しています。阪神淡路大震災発生当時の映像や資料に衝撃を受けつつ、7年前の自分の経験を思い起こしながら、将来大きな震災が起きた時に何ができるのかを考えていたようです。

 この旅行の次のテーマは「橋」です。まず、全長3,911メートルという世界最長の吊り橋である明石海峡大橋を渡り淡路島へ。淡路サービスエリアはこの巨大橋の全体を見るには格好の場所です。そして、実際に橋を利用した後、主塔のたもとにある橋の科学館に移動。この橋の主力施工業者の一つであった川田工業の有若さんがわざわざ本校生徒のためにこの科学館まで来て、橋に関する様ざまな話をしてくださいました。因みに、川田工業の本社は、東京都北区にあります。有若さんは会社では橋の建設計画の立案・調整を担当されているそうで、模型や写真を使ったわかりやすい説明に生徒たちは興味津々。建設途中に阪神淡路大震災が起き、橋そのものには全く損傷はなかったものの、土地の方がずれて橋の長さが当初設計より1メートル伸びてしまったそうです。質疑応答では橋を作る仕事の現場についての質問もあり、「女子にも門戸が開かれている業界なのか」といったまさに今どきの質問まで出ていました。

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16:40に明石海峡大橋を出発。ここからは松江までは通常3時間強の移動です。事故渋滞のためルートを変更した結果、予定よりやや遅れて20:20無事に松江のホテルに到着。短時間で夕食をすませた後は、例年の通り小泉八雲の曾孫で小泉八雲記念館館長の小泉凡先生の講話です。

毎年松江を訪問し、小泉八雲にスポットライトをあてるのは、優れた異文化理解者であった小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)という先達について学ぶことから、文化的多様性を認め合うことが求められる現代という時代にふさわしい考え方を模索するというねらいがあります。小泉凡先生は、古くから大陸と長い交流を持ち日本の古い文化を持つ島根の特色に始まり、八雲の生涯、日本に来た経緯、その鋭い感性、豊かな表現力、そして深い日本への愛について、パワーポイントを使って多数の資料や写真を使いながら非常に分かりやすく話してくださいました。西洋近代合理主義に懐疑的で、霊的なものを好み『怪談』という作品を書いた八雲ですが、その八雲の怪談趣味に因んだゴーストツアーが近年松江で人気だということに興味を持った生徒もいました。

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講話が終わったのは21:15。非常に長い1日でしたが、生徒の見学姿勢は素晴らしく、充実した1日となりました。

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