2022/07/11
7月16日(土)17:00から第676回<駿台天文講座>をオンラインと対面形式で開催します。今月のテーマは、「広視野カメラの開発による観測的宇宙論の展開」で、講師は宮崎聡先生(国立天文台教授)です。
ハワイにある日本のすばる望遠鏡が世界に誇る観測装置の一つに「超広視野カメラ」(略称 HSC)があります。これは視野直径 1.5度という非常に広い天域を撮影することができるという特性を持ち、多数の銀河を観測してその統計的性質から宇宙の大規模構造を研究するといった研究を可能にしています。今回の講師の宮崎先生はこのカメラの製作と運用に関し中心的役割を果たして来られ、2013年のカメラ完成の翌年には<駿台天文講座>にもご登場頂いて、カメラの構造や機能などを紹介していただきました。
HSCの完成後、宮崎先生を中心とする研究グループは、2022年までの計画で精力的に研究を進め,既に多くの重要な研究成果が発表されています。この研究で採用されたのは、多数の銀河の統計的解析から「弱い重力レンズ効果」を求め、それによって宇宙の「ダークマターの」分布を導き出すという手法で、これによりダークマターの分布やその時間変化などが明らかとなり、ダークマターの分布と銀河団との関係、ダークマターが宇宙時間の経過とともに合体してゆく様子等々がわかってきました。これらの一連の研究の成果の中には、これまでの宇宙進化の標準理論(ΛCDM理論)に修正を迫るものもあり、今後大きな議論を呼ぶことになると考えられます。最新の宇宙論に興味のある方は、ぜひふるってご参加ください。
なお、今回は講師は会場には来校せず、Zoomを利用したハワイからの講演となります(従って、「対面形式」と言っても、王子の駿台学園会場でも、オンライン画像による受講となります)。国外からのZoom発信は、<駿台天文講座>で初めての試みです。また、今後の新型コロナウィルスの感染状況によっては、王子会場は閉鎖することもありえますので、あらかじめご了承ください。
◎<第676回駿台天文講座>オンライン + 対面講演 ●日 時:2022年7月16日(土)17:00~18:00 ●講 師:宮崎 聡 先生(国立天文台教授) ●題 目:「広視野カメラの開発による観測的宇宙論の展開」
【講演のお申込み方法】 ◆型 式:オンライン(使用アプリ:Zoom)または対面(駿台学園視聴覚室にて実施) ◆定 員:対面30名 + オンライン50名程度(いずれも定員を超えた場合は抽選となります) ◆締 切:7月13日(水) ◆申し込み方法:下記のURL上のフォームに必要事項ご記入の上送信し、お申し込みください。 https://forms.gle/VAKZBC57WYWhPcQ4A ※ Zoomのアプリは、無償でダウンロードが可能です。利用法は、至って簡単です。 ※ 申し込みが完了した方には、7月15日(金)までに、ご登録いただいたメールアドレスに対面講演参加の可否、およびズーム参加用のID、パスワード等をお送りします。 ※ 当日は、講義開始15分前までにZoomからミーティングに参加、またはご来校ください。Zoomに参加する際は、申し込み時と同じ名前をお使いください。 ※ 新型コロナウイルス感染防止のため、対面参加者の方は下記の点で協力下さい。 ・当日体温が37.5℃以上の方は参加頂けません。受付時の検温(非接触)にご協力下さい。 ・来校時に手指消毒をお願いします。 ・常時マスクを着用し、会話をお控えください。 ・視聴覚室では「密」を避けるため、こちらで指定した座席にお座りください。視聴覚室は常時扉や窓を開放するなど、換気に努めます。 ・感染防止のために、上履き(スリッパ)は用意いたしません。靴底をマットで軽く拭き、土足のまま入校してください。
【お問い合わせ先】 ◎オンライン講演、その他のお問い合わせは、メール・電話で担当までお願いします。 03-3913-5735 担当 布施(篠原) |