その他
●第20回<駿台歴史講座> 開催のお知らせ
2025年2月15日(土)15:00~16:30 久留島 典子 先生 『前近代日本のジェンダー史』
<教科書・新書・選書の著者から直接話が聞ける講座>を目指して2023年に開講した<駿台歴史講座>講座、第20回を2月15日(土)15:00から対面とオンラインで開催します。今回対象とする時代はかなり広範囲で、テーマは『前近代日本のジェンダー史』、講師は 久留島典子 先生(総合研究大学院大学理事・副学長・東京大学名誉教授)です。久留島先生は、山川出版社の教科書『新日本史改訂版』の執筆者の一人として、あるいは講談社の通史シリーズ『日本の歴史(13)一揆と戦国大名』の著者としてお馴染みかと思います。
ジェンダーを巡る議論は、近年様ざまな学問分野でますます盛んとなっていますが、日本史においてもジェンダーを絡めた研究は活発になっているかと思います。現時点では、教科書等に強く反映されているとは言えないかもしれませんが、今後大学の入学試験などでジェンダー論を関係させた出題が増える可能性は高くなりつつあると考えられます。今回の講師の久留島先生は、中世~近世の一揆等の研究をされてきましがが、一方でジェンダーも長年の研究テーマの一つとされてきました。今回は、その久留島先生に近代以前の日本のジェンダー史についてお話いただきますので、ふるってご参加頂ければと思います。お知り合いの方にもお知らせ頂けると幸甚です。今回も、会場参加者には抽選で講師の著書を進呈いたします。
- 講演要旨(講師から頂いたものをそのまま掲載しています)
日本における「家」の形成以前と以後、そして各階層の「家」の形成状況をみていくことは、日本の前近代史全体を、ジェンダーの視点から俯瞰することにつながる。講演では、最初に古代史研究の成果から学び、律令制の導入によって社会のジェンダーの在り方が、それ以前とどのように変化したのかを概説する。次に中世社会のなかで、公家・武家という、官職や領地を代々継承していく「家」がどのように成立していくのかを追い、さらに庶民も含めた「家」の形成をあと付ける。そして家産・家職・家名の三つの要素を持つとされる日本の「家」が一般化した近世社会のジェンダーの在り方を、近世史研究の成果を用いてみていく。最後に、近世の制度を引き継いだものと考えられがちな明治政府による「家制度」が、多分に19世紀当時の西欧のジェンダー秩序を模したものであり、近世社会とは大きな差異のあることを対比的に展望する。
- 久留島 典子 先生 略歴
1955年 生まれ
78年 東京大学文学部国史学専修課程卒業、
80年 同大学院人文科学研究科国史学専攻修士課程修了、
81年 同博士課程退学、同史料編纂所助手、92年 同助教授、99年 同教授、2013-14年 同所長
21年 神奈川大学国際日本学部教授
24年 総合研究大学院大学理事
- 主な著書等(単著のみ掲載)
<単著>
『一揆と戦国大名』 講談社 2001年 講談社学術文庫 2009年
『一揆の世界と法』 山川日本史リブレット 2011年
<共著・共編ほか>
『展望日本歴史(11) 室町の社会』 東京堂出版 2011年
『[「ひと」から問うジェンダーの世界史第2巻「社会」はどう作られるか?—家族・制度・文化』大阪大学出版会2023年
『文化財としてのガラス乾板: 写真が紡ぎなおす歴史像』 勉誠社 2017年
◎<第20回駿台歴史講座> 参加方法 □主 催:学校法人 駿台学園 駿台学園中学・高等学校 □後 援:森上教育研究所
JR京浜東北線・東京メトロ南北線「王子」駅徒歩10~12分 東京さくらトラム(都電荒川線)「王子駅前」徒歩12分
【講演のお申込み方法】 事前予約は不要です。ただし、可能であれば準備の都合もありますので、事前登録にご協力ください。
◆形 式:対面(駿台学園多目的室にて実施)またはオンライン(使用アプリ:Zoom) ◆定 員:対面30名+オンライン ◆締 切:2月13日(木)23:59 ◆参加費:無料 ◆申し込み方法:下のURLもしくは、右のQRコードから登録画面に入り、事前登録ください。
【お問い合わせ先】 ◎オンライン講演、その他のお問い合わせは、Email・電話で担当までお願いします。 電話:03-3913-5735 email:history@sundaigakuen.ac.jp 担当 平瀬 |
◎今後の予定