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中学3年生修学旅行リポート 2日目

2日目 名古屋→斑鳩→奈良

2日目の最初の見学地はトヨタグループが運営する、トヨタ産業技術記念館です。まずは繊維機械のセクションを見学。現在は世界最大規模の自動車メーカーのトヨタですが、豊田佐吉の創業時は自動織機を作る会社でした。生徒は、将来世界史で学習するであろう、ジェニー紡績機など、産業革命を支えた紡績機や織機の実物を見学することができました。手作業、木製だったものがだんだんオートメーション化していく様子や、産業全体が軽工業から重工業へとその比重を移していく過程について、理解を深めました。

次に自動車セクションを見学。外国車を分解することから研究を始め、苦労の末に国産化にこぎつけ、様ざまな部品を製造することができるようになったことが理解できたと思います。生徒は、学芸員の方の話を聞いたり、ロボットによる実演も見学しながら、学習に励んでいました。

バスの中で昼食を済ませつつ、奈良の斑鳩に移動、法隆寺では五重塔や釈迦三尊像のある金堂、大宝蔵院の国宝百済観音など、飛鳥時代から白鳳時代、さらには奈良時代にかけての堂宇や仏像のほか、多くの美術工芸品を見学しました。

]西院伽藍を出ると、正岡子規の「柿食えば・・・」の句碑が立っていましたが、子規とその詩歌近代活動、漱石との交友は昨年の秋季校外学習の主要テーマであした。この句は、療養のため滞在した故郷松山で、漱石と約2か月をともに過ごした後上京する途上で立ち寄った奈良で詠んだ句です。早生した子規の、人生最後の旅でした。

夢殿では秋の特別開扉時期であったため、救世観音を拝観することができました。八角形の円堂の中心に聖徳太子等身といわれる救世観音像、周囲には聖観音菩薩像や聖徳太子の孝養像なども安置されていて、その神秘的な雰囲気は生徒に強い印象を残したようでした。

法隆寺を出発して、次に向かったのは、この日最後の見学場所である、唐の高僧鑑真和上が創建した唐招提寺です。日本からの熱心な招きに応じて渡日を決意した鑑真でしたが、当時の航海は極めて難しく、五度の失敗を重ね、視力を失うこととなります。

多くの苦難の末、753年にようやく来日を果たした鑑真は、東大寺で5年ほどを過ごし聖武上皇ほかに菩薩戒を授けた後、新田部親王の旧宅地を下賜され、759年に戒律を学ぶ人たちのための修行の道場を開きました。それが唐招提寺です。

生徒たちは奈良時代に建てられ今日まで残る金堂のほか、講堂などの伽藍や、巨大な盧舎那仏や千手観音をはじめとした多くの寺宝を鑑賞しました。また、戒壇の跡や、鑑真和上の墓廟も見学しました。

唐招提寺を後にして、車窓から復元された平城京の朱雀門などを眺めながら、近鉄奈良駅近くのホテルへと移動しました。明日はいよいよ京都に移動します。