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第10回<駿台歴史講座> 開催のお知らせ
本年度の第10回講座を、3月16日(土)15:00から対面とオンラインで開催します。今月は中世史をとりあげ、テーマは「鎌倉幕府の成立」、講師は高橋典幸先生(東京大学教授)です。
古代、中世、近世、近代という日本史の時代区分は、古代と近代を、天皇を中心とした政府が中央集権的に全国を支配した時代とし、その間の中世、近世を武家政権の時代とするという着想をもとに、20世紀の初頭に形成されました。古代と中世の境目については、近年では院政期、場合によっては摂関期まで遡らせる学説が提唱されていますが、鎌倉幕府が、日本史における本格的かつ典型的な武家政権であることに変わりはありません。今回は、鎌倉幕府研究を専門とする講師の先生に、その成立の意義についてお話頂きます。
なお、会場まで足をお運び頂き対面参加された方の中から抽選で、当日の参加者数に応じて、講師のご著書を進呈します。
◎講演要旨(講師から頂いたものをそのまま掲載しています)
鎌倉幕府の成立時期については「イイクニ(=1192年)つくろう鎌倉幕府」という語呂合わせが有名ですが、他にもいろいろな説が提起されています。鎌倉幕府は日本史上初の本格的な武家政権ではありますが、そもそも武家政権とは何なのか、鎌倉幕府はどのような性格の政治権力なのかという点をめぐって多くの議論が積み重ねられており、それによって成立時期についてもさまざまな説が出されているのです。また今なお新たな史料が発見されるなど、議論はなお現在進行中です。今回の講演ではまずこれらの諸説・議論を整理・紹介し、鎌倉幕府研究の一端をご紹介したいと思います。さらに源頼朝の視点から鎌倉幕府成立をたどり直してみます。源頼朝は武家政権の創始者となったことから英雄ないし特別なカリスマとみなされる傾向にありますが、彼も当時の武士の一人です。武士のあり方に注目して鎌倉幕府成立の意味を考えたいと思います。
- 高橋 典幸 先生略歴
1970年生まれ
1989 筑波大学附属高等学校卒
1993年 東京大学文学部卒業、95年 同大学院人文科学研究科修士課程修了 97年同博士課程中退
97年8月 同史料編纂所助手、2007年 同史料編纂所助教、12年 同人文社会系研究科准教授、
21年 同教授 博士(文学)
- 主な著書等
<単著>
『鎌倉幕府軍制と御家人制』吉川弘文館、2008年
『源頼朝―東国を選んだ武家の貴公子』吉川弘文館、2010年
<共著・監修ほか>
『日本軍事史』吉川弘文館、2006年(山田邦明・保谷徹・一ノ瀬俊也共著)
『ジュニア日本の歴史3』小学館2010年
『戦争と平和 生活と文化の歴史学 5』竹林舎、2014年
『中世史講義』ちくま新書、2019年(五味文彦共編)
『皇位継承 歴史をふりかえり変化を見定める』山川出版社、2019年(春名宏昭・村和明・西川誠共著)
『中世史講義【戦乱篇】』ちくま新書、2020年
◎<第10回駿台歴史講座> 参加方法
□主 催:学校法人 駿台学園 駿台学園中学・高等学校 □後 援:森上教育研究所
【講演のお申込み方法】 事前予約は不要です。ただし、可能であれば準備の都合もありますので、事前登録にご協力ください。 ◆形 式:対面(駿台学園視聴覚室にて実施)またはオンライン(使用アプリ:Zoom) ◆定 員:対面30名+オンライン ◆締 切:3月14日(木)23:59 ◆申し込み方法:下のURLもしくは、右のQRコードから登録画面に入り、事前登録ください。
・視聴覚室は常時扉や窓を開放するなど、換気に努めます。 ・感染防止のために、上履き(スリッパ)は用意いたしません。靴底をマットで軽く拭き、土足のまま入校してください。
【お問い合わせ先】 ◎オンライン講演、その他のお問い合わせは、メール・電話で担当までお願いします。 電話:03-3913-5735 email:history@sundaigakuen.ac.jp 担当 平瀬 |