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第700回<駿台天文講座>「対面 + オンライン」形式で開催のお知らせ
7月20日(土)17:00から、第700回<駿台天文講座>をオンラインと対面形式で開催します。今月のテーマは、「ついに捉えた背景重力波――パルサーで時空のうねりを照らし出す」で、講師は高橋 慶太郎先生(熊本大学教授)です。
今回は、重力波検出の新たな手法であるパルサータイミングアレイについて、最新の研究成果をまじえながらご紹介いただきます。重力波は、アインシュタインの一般相対性理論によって予測された時空の波動であり、ブラックホールの衝突や中性子星の合体などにより発生します。これまで重力波は主にレーザー干渉計によって観測されてきましたが、最近ではパルサータイミングアレイという新しい手法が注目を集めています。
パルサーとは非常に正確な周期で電波が観測される天体です。パルサータイミングアレイは、複数のパルサーの信号を精密に測定し、そのズレを解析することで、宇宙空間を伝播する重力波の存在を検出する手法です。重力波が地球とパルサーの間を通過する際、時空の歪みによりパルサー信号の到達時間が僅かに変動します。この変動を多数のパルサーで同時に観測することで、重力波の検出が可能となります。パルサータイミングアレイは銀河系規模の「アンテナ」として機能し、従来の重力波観測では困難であった超低周波数帯の重力波の検出が可能です。
この新たな観測方法はこれまで20年以上にわたって研究されていますが、今回の講師の研究グループは昨年この手法で初めて発見された重力波候補を報告しました。この重力波候補は超巨大ブラックホール連星や「宇宙ひも」やインフレーションなど初期宇宙の現象に由来する可能性があります。本講演では、重力波、パルサー、ブラックホールなど基本的な事項の説明から始めて、パルサータイミングアレイによる重力波の検出が宇宙の謎をどのように解き明かしていくのかを、解説いただきます。非常に興味ぶかいテーマですので、お誘い合わせの上ふるってご参加下さい。
◎<第700回駿台天文講座>対面 + オンライン講演
【講演のお申込み方法】 ◆型 式:対面(駿台学園視聴覚室にて実施)またはオンライン(使用アプリ:Zoom) ◆定 員:50名+ オンライン50名程度(受付順、定員になり次第、申し込みを締め切ります) ◆締 切:7月17日(水) ◆申し込み方法:下記のURL上のフォームに必要事項ご記入の上送信し、お申し込みください。 https://forms.gle/VAKZBC57WYWhPcQ4A
・当日体温が37.5℃以上の方は参加をご遠慮ください。 ・講座中は、会話をお控えください。
【お問い合わせ先】 ◎オンライン講演、その他のお問い合わせは、メール・電話で担当までお願いします。 03-3913-5735 tenmon@sundaigakuen.ac.jp 担当 布施 |